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ブログ#漆の殺菌効果でコロナ退散!?

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こんにちは、祥雲です。今日はぽかぽかあったかい日和になりました。

さて、少し前の資料を見ていたら漆の殺菌効果についての記事をみつけました。きょうびイヤでも気になる話題なのでご紹介します。記事をそのまま載せるとこむずかしくなってしまうので適当に解説させていただきます。

■実験方法

漆塗り、木材、プラスチックなどおよそ30種類の板の上に大腸菌とカビを付けて36℃で24時間放置し、菌数を比較するというものです。

■結果

プラスチック製品に使われれるポリプロピレン、ポリウレタンなどは大腸菌群がほとんど減少していなかったのに対し、漆は平均約1000分の1に減少。漆の抗菌活性値は、JIS規格の抗菌加工製品として認められる2.0を大きく上回る3前後を記録した。カビについても一定の抗菌性が確認された。木材も樹種によって減少がみられた。

■解説

漆の主成分であるウルシオールに殺菌効果ががあるということで、昔から漆には防腐・防虫効果があると言い伝えられてきました。菌という概念が無かったころから自然に衛生的であるという常識があったのかもしれません。

また、大腸菌とカビを入れた培養液に漆膜(乾いて仕上がっている板)をひたす実験では、菌の増加が漆膜を入れない培養液に比べて2分の1に抑制されることも分かりました。

ウルシオール自体に殺菌効果があることは分かっていましたが、培養液からはウルシオールが検出されなかったそうです。つまり、ウルシオールが水に溶解してできた化合物(ウルシオールではない化合物)も殺菌作用に大きく関係しているのではないか、ということです。

※記事は2005年(平成17年)8月26日(金曜日)北国新聞(37)より

■ウイルスへの効果は!?

実験では大腸菌とカビですので、世の中にまんえんしている様々なウイルスに効果があるかは実験してみなければわかりません。誰か調べてみてくれないかなぁ~と日々思っています。今はアルコール等で直接殺菌しなければいけない段階なので長期的な効果を検証していられないのかもしれませんが・・・。

”枯れた技術の水平思考”という故横井軍平氏の金言にあるように、漆塗りは歴史が古く、すべてが研究され知り尽くされているような気がしますが、まだまだ新しい使い方があるように思います。ひょっとしたら漆の隠されたパワーがまだ見つかるかもしれません。なにしろ古の祖先である縄文人の時代からずっと愛してきた素材なのですから・・・!

■おまけ:漆掻きの道具

漆はウルシノキから採れる樹液を精製したものです。じゃあどうやって採取しているかと言われると、なかなか説明しづらいですね。

数年前に、静岡の熱海で行われた「日本の技体験フェア」にて、わかりやすい資料が色々あったのでご紹介します。

会場にあったウルシノキです。この木は漆を取り終えて切り倒したもので、すでに漆は出なくなっています。見てみると、横方向に何本もキズがついています。刃物でこの傷をつけることによって、木を守るために出てくる樹液が漆です。

漆が採取できるまでに10年育てて、一本の木から牛乳瓶1本ほどの量を採り、切り倒され、そこから新しい苗木が育つ。これが漆の生きるサイクルです。

このカマで周囲の樹皮を削ります。こうした道具を作る人も徐々に少なくなってきているそうです。「道具を作る職人」という存在はなかなか意識しないものですが、大切な存在です。

さて、これが横一線の傷をつけるカンナと呼ばれる道具。先端のU字になっている部分が刃先です。

カンナの刃先。木目を横方向に切るので、かなり切れる刃物だと思います。いきなり傷をつけても漆は出ず、何日もかけて傷の本数を増やしていくと木が危機感を感じて樹液をそこに集めるようになるそうです。

にじみ出てきた漆をこれですくって小さな桶に集めていきます。その映像を見てしまうと、ぜったいに漆を無駄にしてはいけないなと思いますよ。動画サイトなどでぜひ見てみて下さい。

さいごに漆の実、やっぱり木なんだな(あたりまえ)

さて、雑談が長くなりそうなのでこの辺で、ちなみに一番最初の山車の写真は浜松市浜北区根堅の三星社の漆塗りの破風です。これも元々は樹液だと思うとすごいことだと実感します。また改めてここでご紹介したいと思っています。

それでは!

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